Archive for2008/4

直前企画: 世界コンピュータ将棋選手権の順位決定方式

第18回世界コンピュータ将棋選手権がいよいよ4日後に迫ってまいりました。ここで本番直前の展開予想を…という感じのイントロを入れるとスポーツイベントっぽいんですが、ここはコンピュータらしくちょっと理屈っぽく、選手権のリーグ戦方式について説明することにします。渋い話題ではありますが、この順位決定方式は、コンピュータやゲームがお好きな方、あるいは将棋大会に参加される方、運営される方にとっては、知っておきたいテーマ、もしくは頭の体操にうってつけのテーマであると思います。世界コンピュータ将棋選手権のルールの項にも説明がありますが、ここではその意味を重視して述べます。

現在の選手権は、1次予選、2次予選、決勝リーグが計3日間にわたって行われ、各段階はそれぞれ7回戦、9回戦、7回戦のリーグ戦となっています。1次予選、2次予選は、それぞれ翌日以降への出場権をかけた(変形)スイス式トーナメント、決勝リーグは優勝から8位までを競う総当たり戦が争われます。スイス式トーナメントを採用したプロ棋戦がないため、将棋ファンには馴染みが薄いかもしれませんが、一部のアマチュア大会では採用されていますのでご存じの方も多いでしょう。チェスなどで特にポピュラーな方式です。

1度負けたら終わりのノックアウトトーナメント方式と違い、リーグ戦はより実力にふさわしい順位を決定することができます。ここで問題になるのは、同じ勝数同士の選手の順位をどのように決めるか、というタイブレーク・システムです。わかりやすいタイブレークとしては、同順位同士で延長戦を行うことが考えられますが、運営スケジュールが大変ですし、また決定戦を行ったからといって公平な結果になるとも限りません。そのため世界コンピュータ将棋選手権では、下記の順に点数を計算し、点数の高い順に上位とします。以降は、別ウィンドウで歴代の選手権の順位表を見ながらお読みになるのがわかりやすいでしょう。 More comments…

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コンピュータ将棋界で意外に知られていないこと、あるいは当ブログ主が知らないこと

[shogi] 日本コンピュータチェス協会(JCCA)について私が知っている100のこと(1)

「日本コンピュータチェス協会」と言ってもたぶん知っている人を探すほうが難しいだろう。しかし、コンピュータ将棋関係者ならば一度ぐらいは名前を聞いたことがあるかも知れない。

まったく知りませんでした。嗚呼。

知らなかったのは駒の価値の学習手法についても同じで、駒の価値のEloレーティング計算も、Bradley-Terryモデルも、それぞれ「棋理(遠見)」開発日記さんと、かずの心の贅肉さんの記事が初見でした。もっとも、知った後に論文を取り寄せて勉強していたりもしないわけですが(汗)。いずれの方法も、「歩<香<桂<銀<金<角<飛」の序列におおむね沿っていますね。ただ、少しだけ言い訳をさせていただくと、Eloレーティングは飛車の価値が低く、Bradley-Terryモデルは逆に飛車の価値が高すぎるように見えることもあって、チェックが甘くなっていました。

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コンピュータ将棋入門2.1

昨年の記事にて、うさぴょんの育ての親さんのコンピュータ将棋のWikiをご紹介いたしました。そして最近、やねうらおさんによるコンピュータ将棋wikiが公開されました。よい機会ですので、Wikiについて少し詳しく説明してみます。

ウィキといえば何と言っても有名なのがウィキペディアですが、コンピュータ将棋のWikiもこれと同じく、誰にでも記事の追加・改変が可能な、知識集約用のWebサイトです。ウィキでの記事の書き方については、ウィキペディアウィキの説明から各方面へのリンクをたどるのがわかりやすいでしょう(反対にここでの説明はわかりにくくなっていますが、ウィキペディアウィキによって作られた百科事典を意味しますので、両者を混同しないよう気をつけましょう)。ともに今後、コンピュータ将棋のあらゆる事柄がいろいろな人に追記されることによって成長していくことが期待されます。

うさぴょんの育ての親さんのコンピュータ将棋のWikiは、用語の説明の比重が高くなっていますが、やねうらおさんのコンピュータ将棋wikiはコンピュータ将棋関連サイトへのリンクが充実しています。コンピュータ将棋関連のblogの先頭には当ブログを載せていただいていて、非常に恐縮です。ありがとうございます。どちらも、コンピュータ将棋を知るためには欠かせない情報にアクセスできますので、皆さんもぜひ一度、両方のWikiのリンクをサーフィンしてみてください。そして見聞を深め、やがてWikiの記事を増やして貢献される方が1人でも多く現れることを願っております。

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第9回コンピュータ将棋オープン戦

前回お知らせした、第9回コンピュータ将棋オープン戦は、なんとか4回戦が行われ、柿木将棋前回に引き続き4戦全勝と貫禄を見せました。参加された皆さん、お疲れさまでした。

今回も運用が完璧とはいかず、なんと対局サーバ操作担当者のネット環境が不調になってマッチメークに遅滞をきたしました。皆さんご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。 幸いにも、参加者の皆さんに今まで通り柔軟に対応していただいたおかげで、4回戦までを予定通り消化することができました。ありがとうございました。

来月の第18回世界コンピュータ将棋選手権に先立って行われる当協会主催のオープン戦はこれが最後になります。今後は自己対戦やfloodgateなどを活用し、思考ルーチンの強化やネット対応のテストを行って選手権に備えていただくようお願いいたします。各種のお問い合わせに関しては今後も引き続き当協会にて受付いたします。

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