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第5回将棋電王トーナメント、平成将棋合戦ぽんぽこが初優勝

去る11月11日(土)、12日(日)に行われた第5回将棋電王トーナメントは、平成将棋合戦ぽんぽこが初優勝。第5期電王の称号と、賞金300万円を獲得しました。スタジオ・タヌキの皆さん、遅ればせながら、おめでとうございます。

トーナメントの結果と全棋譜は、対戦結果のページで見られます。今回の将棋電王トーナメントからは電王戦出場権争奪戦という要素こそなくなったものの、賞金総額550万円のビッグトーナメントである点は変わらず、出場チームは史上最多の42チームを数えました。準優勝は初出場のshotgun。通算3度のトーナメント優勝をおさめているPonanzaは3位。将棋電王トーナメントでは上位5チームの順位をノックアウト式で競うため毎回ドラマがありますが、今回は上位5チーム中4チームまでがノーシード枠(予選リーグ上位4チームがシード、下位8チームがノーシードです)からとなり、波乱の連続だったようです。

トーナメントの模様はニコニコ生放送のタイムシフト視聴で見られるほか(録画予約が必要)、優勝チーム準優勝チームのブログ記事、Twitterのつぶやきまとめその1その2その3などで垣間見えます。今回は大会後の参加者のソフトや評価関数、定跡などの技術公開が今までにもまして盛んに行われており、つぶやきまとめその3の後半などでその情報が見られます。さまざまな開発者が激烈な競争をしながらも技術は相互に採り入れ発展させていく、まさに切磋琢磨によるコンピュータ将棋の進歩はとどまるところを知りません。

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第5回将棋電王トーナメント、11月11、12日に開催

第5回将棋電王トーナメント

第5回将棋電王トーナメントが来月11月11日(土)、12日(日)の両日に行われます。統一ハードを使用する、純粋にソフトウェア技術で争われる、コンピュータ将棋の大会が今年も行われます。日程は短くなり、プロ棋士への挑戦権を争う要素もなくなったものの、賞金総額550万円のビッグトーナメントである点は変わらず。45チームがエントリーしており、電王トーナメント史上最大規模の大会となる見込みです。昨今は機械学習の技術の進歩と普及でコンピュータ将棋が強くなるスピードが今まで以上に速くなっていると言われており、対局の内容も期待されています。

今年のゲームプログラミングワークショップ(GPW、協力: 当協会ほか)と日程が重なっているのが残念ですが、GPW会場でもニコニコ生放送を通じて将棋電王トーナメントが注目されることになるでしょう。詳しい視聴方法は、こちらのページをご覧ください。

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ゲームプログラミングワークショップ2017「不完全情報ゲームAIの現状と将来」

11月10日(金)〜12日(日)の2泊3日で行われる、ゲームプログラミングワークショップ2017(主催: ゲーム情報学研究会情報処理学会、協力: 当協会ほか)のプログラムが更新されています。従来から主流のボードゲームに加え不完全情報ゲームやその応用、深層学習をはじめとするアルゴリズムなど多様な最新研究の発表に加え、2件の招待講演が行われるのは例年通りですが、今年は2日目午後から「不完全情報ゲームAIの現状と将来」と題し、招待講演2件とパネルディスカッションが連続して行われる、例年以上に慌ただしい構成となっています。加えて、初日と2日目の夜にはいつも通りGPW杯の名を冠した4つのゲーム大会(コンピュータ囲碁・デジタルカーリング・ターン制ストラテジーTUBSTAP・ガイスター)もあります。

参加募集はすでに始まっています。お申し込み〆切は10月30日(月)です。第5回将棋電王トーナメントと日程が重なっているのが残念ですが、学割などもありますので、ゲームプログラミングほか人工知能系の初学者には特にお薦めです。学術的な発表会ではありますが、例年にもましてイベントてんこ盛りの合宿系の集いです。多数のご参加をお待ちしております。

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ゲームプログラミングワークショップ2017、今年も箱根で

今年のゲームプログラミングワークショップ2017(GPW-17)は、例年通り11月に箱根で行われます(11月10日(金)〜12日(日))。11月のCSA例会がこれに事実上吸収される形で開催見送りとなるのも例年通りです。発表論文はまだ査読の段階のため発表されていませんが、こちらは例年以上に多彩なテーマが扱われるものと予想されます。

今年のGPW紹介記事は、例年とは少し趣を変え、今まで参加されたことのない方々にできるだけ注目していただけるような紹介を試みます。

昨年から今年にかけて、コンピュータ将棋とコンピュータ囲碁の状況は大きく動きました。昨年第1期、今年第2期が行われた電王戦は、コンピュータ将棋がトップクラスの将棋棋士に完勝し、棋戦も幕を閉じました。一方コンピュータ囲碁は、ディープマインド社AlphaGoがやはり昨年と今年に世界トップクラスの囲碁棋士に完勝、こちらのイベントも終結が発表されました。ここまで強くなった結果、コンピュータ将棋を活用した研究によって藤井聡太四段がプロ入り29連勝という常識をはるかに超越した記録を打ち立てたことが広く知られ、その知名度を飛躍的に向上させました。コンピュータ囲碁も、囲碁のセオリーを大きく書き換え、世界各国の囲碁棋士に影響を与えています。

日本におけるゲームプログラミング研究の2つの主翼に大きな状況変化が生じたことにより、ゲームプログラミング研究者の関心事も大きく動くものと思われます。社会的にもこの進歩は人工知能研究の成果として広く認知される一方、この分野で突き抜けたことによって、人工知能研究の次の応用への関心が高まっています。そんな中、今年はどんな論文が集まるのか、今から予想してみるのも面白いのではないでしょうか。予想するにあたって、過去のGPWにて発表された研究の内容はGPWのサイトから見ることができます。

同時に、このようなタイミングは、ゲームプログラミング研究のコミュニティーが大きく拡がる好機でもあるように思われます。コンピュータ将棋、コンピュータ囲碁の知名度向上によってこの分野の認知度向上が期待できる一方、ディープラーニングやクラウドコンピューティングといった要素技術の重要性に注目が集まることで、広範囲の研究者や技術者にも参加の動機が生まれるのではないかと考えられます。

近年、ITエンジニアや研究者、特に人工知能技術を備える人材を多くの企業が求めている、と言われます。GPWは、最新技術を習得したいが敷居の高さが気になる、という人にとって好適な会といえます。厳密な学術的研究発表会である一方、ゲーム大会など各種イベントで他の参加者との親睦を深める機会が多く、気軽に楽しく参加できるようになっています。そのため、スキルアップのための勉強会等への参加経験が少ない人に特にお薦めできます。筆者も例年通り参加する予定です。多数の参加をお待ちしております。

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Ponanzaが名人に連勝、電王戦を無敗で締めくくる

本日5月20日(土)に兵庫県姫路市の姫路城で行われた、第2期電王戦 第2局、▲佐藤天彦叡王(名人)-△Ponanzaの対局は、Ponanza94手で勝ち、2連勝でシリーズを制しました。

相掛かり戦で両者の囲いもそこそこに戦いが始まった第1局とは異なり、第2局は先手の佐藤名人が角換わり棒銀から穴熊への2次駒組を行う作戦を選び、駒組が長く続く展開となりました。千日手もあり得ると一時は思われたところからPonanzaが64手目△5六角で攻撃開始。着実に攻め続けて優位を拡大しました。本局でもPonanzaは2手目に△4二玉と上がり右銀を6二→5一→5二→4三と動かす一見奇妙な手順を見せ、やや作戦負け気味、という自己評価もしていたようですが、中盤以降は王道の指し回しで、前局に続き本局も玉が詰むまでに手数のかかる局面で差をつける完勝でした。

Ponanzaは昨年の第1期電王戦に続く2連覇。Ponanzaは現行制の前の電王戦でも第2回第3回FINALすべてで勝っており、プロ棋士との通算対戦成績を7戦全勝に伸ばしました。プロ棋士と指せば指すほどに盤石になっていく姿を見せ続けたPonanza。それが名人を相手にしても変わらなかったことは、今日で電王戦の時代が終わるとしてもやむを得ないのかもしれない、と思わせるに充分な進化ぶりでした。

本局の模様はニコニコ生放送にて完全生中継されました。タイムシフト予約で後からでも見られます。niconicoのプレミアム会員であれば生放送後のタイムシフト予約も可能です。各メディアはすでに本局の結果を速報しています。またドキュメンタリーでも、あす5月21日(日)23時からMBSTBS系列)の情熱大陸にてPonanzaの開発者、山本一成さんの回がテレビ放映され、その中で本局のことも伝えられる予定です。

第1回電王戦から5年あまり。この間、人工知能技術の進歩が現在の世界を大きく変え、また未来をさらに大きく変えるであろうことが、完全に人類の共通認識に昇格しました。さまざまな分野で人工知能が人智に挑む光景が見られ、それについての人々の考え方も大きく変わったと思われます。昨今の将棋界においては、昨年に史上最年少でプロ棋士となった藤井聡太四段がプロ入り後18連勝し未だ負けなし、という驚異的な勝ちぶりが将棋ファン以外にも広く知られるところとなり、たとえ人工知能の時代になっても強い棋士は注目され、尊敬されることが証明されました。その藤井四段の指す将棋にもコンピュータ将棋の影響が色濃く見られます。人工知能が人類にとって味方であり、敵ではない、という考えは、すでに広く共有されているのではないでしょうか。

すでに予告されていた通り、電王戦が今回で最後、ということは局後の記者会見でも確かめられました。また、叡王戦竜王戦名人戦に次ぐ格のタイトル戦として参加者枠を拡大して来月から第3期が始まることが発表されました。併せて、将棋電王トーナメントが今年も行われることが発表されました。

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